CDレビュー…っぽいもの─Vol.1

…はい、勝手に新コーナー始めました(笑)新譜買った時(もしくはレンタルした時)を中心に、たまには旧譜もレビュっていきたいなぁ(果たして、いつまで続けられるのか)

「Green Chord」/ACIDMAN 07.02.07 Release

この13曲で“1つ”なんだなと。
全部が繋がっている、そんな感じを受けたアルバム。1回目に通して聴いた時「あぁ、今回は激しい曲少ないんだ、でもキラキラしてる」と思った。けど、がっかりはしなかった。そして2回目聴いたら「キラキラしてるけど、それだけじゃない。ちゃんとACIDMANにしか作れないもの作ってる」と思った。何故なら、今回もまた、とんでもなく広い世界に連れて行ってくれたから。どこまで広がっていくんだろう、ACIDMANの曲たちは。ACIDMANは。どんどん広がってく。「green chord 」〜「Returning」がすっと繋がれていて「あ〜、今回もキタなぁ」と思った。ちょっとにんまり。「Ride the wave」〜「スロウレイン」へのこの繋ぎ方、たまらない。他の曲の合間合間もほぼ全曲がイントロまで繋がっている。これは初の試みだよね。「プリズムの夜」、あたしはあんまり好きじゃなかった。このアルバムを聴くまでは。しかし、このアルバムに入った途端、この曲もガラリと表情を変えた。こんなに凄い曲だったっけ?と。でもこのアルバムの中では「スロウレイン」は若干馴染んでいない気がするかも。…2つのインスト。これも繋ぎ方が素敵すぎる。それに「AM2:00」…やばい。インストは毎回思いっきり演奏してる感じが出てて、いい。凄くいい。「千年歩行」のイントロで「ACIらしさが詰まってるなぁ」って思った。
最後の「toward」…何これ。静かで穏やかな始まりで進んでいった、と思ったら、後半からはとんでもなく広がりのある楽曲へと展開していく。「and world」を作っておいて、まだこんな音を鳴らせるのか。これにはびっくりした。涙がこぼれた。1回目聴いた時に一番耳に残った曲だった。この曲に全てを持って行かれた。
…なんつーアルバム。壮大。壮大の一言に尽きる。買う前の予想を遥かに上回る作品。個人的な感情を抜いても、凄いアルバムだと、あたしは思った。


バンドにとって、ずっと同じ面ばかりを見せていくことは、「こういうバンドだ」って示す意味では、いいことかもしれない。聴いてる側にとっても「慣れ」と「安心感」という心地良さがあるから。でもACIDMANは違う。4枚目のアルバムまでで自分達の世界観を見せ付けてくれたにも関わらず、5枚目でその世界観を今までとは少し違った面から表現した。うまく言えないが「激しい曲」「おとなしい曲」とかって次元の話じゃないと思うんだよな〜。『激しい曲多かったバンドがおとなしい曲ばかりになる=つまんないアルバム』って考え方は短絡的やしませんか?って感じ。


ライヴでは、どんなリストで来るのだろう?このアルバムの順番を崩すのはとても大変なことのように思う。でも楽しみ。「“ちゃんと”崩して来るだろう」と信頼しているから。ね。聴き込まずにはいられないよ、これ。


で、ここで勝手な予想を書いておこう(個人的なブログなので)。
ツアーファイナルの武道館で、もしかしたらもしかしたら…ロスト@厚年のようなことをやるかもしれない??と。3人だけで勝負するとは思うんだけど(もちろん勝負して欲しい)、そんなことがふっと一瞬頭に浮かんだのでした。ははは。