CDレビュー…っぽいもの─Vol.4

「さぁ、旅を始めよう」/LOST IN TIME 07.03.02 Release

さぁ、旅を始めよう

さぁ、旅を始めよう

※余談だが、発売日を見て「えっ?水曜日じゃないんだ」と何度もいろんな所で確認したことはヒミツである(ぇ)
これを聴いた後に「冬空と君の手」を聴いた。以前友人から聞いてなるほど、と思ったのだが、「冬空〜」と「さぁ、旅を〜」は同じ傾向というか、そういう感じを受けた。ただ今回の方が何倍も“いろいろな”味わいが増している。曲も、歌い方も、声も演奏も。下を向いてた彼らは、今、明確な目標を持ってしっかりと前を向いている(と思う)。さて、本題。「最後の一球」はもちろんいい曲だけど、私には「車輪の下」や「カッターナイフ」が胸にグサグサ来る。来るんだよ。ずしん、と。そしてどういう訳か「告白」という曲がこの位置でとてもいい存在感を出している。あたしはこのアルバムに「告白」が入っていてとても良かったと思った。感覚的にね。…最後の「まだ故郷へは帰れない」まで、すんなり聴くことが出来た。聴いていたら、やっぱり衝動的に涙がこぼれた。アルバムがリリースされるまでの間にいろんなインタビューを読んだこともあってか。
─2006年4月の野音と、11月のAXでモヤモヤした気持ちを抱えてた。そのあとCDJで「あぁ今のロストはこうなんだ」ってある程度納得した。そしてこのアルバムは、すっきりしていない私の心を、見事にすっきりさせてくれた。「そうだよ、本質は何も変わってないじゃないか」と。ベースを持たなくなった海北くん、センターで唄う海北くん。それはやっぱり何か違うと思いながらも、彼らは何も変わっちゃいない。少し、前を向いただけ。それだけのことなんだな。


私と新しいLOST IN TIMEの旅はここから始まる。──さぁ、旅を始めようじゃないか。ついていくよ。


…ただ、ちょっと個人的に(あくまで個人的に)残念だったのはシングルのカップリングまで入れてたり、あたしがライヴで聴いた曲が多くアルバムに入っていたので、他のアルバムを初めて聴いた時よりは新鮮さに欠けてたことかなぁ(←偉そうに)。何だかんだ言ってきたけど、このアルバム凄く好きだよ。すごく人間味溢れてる。「これからのロストが進むための、ベースとなるアルバム」という言葉が合うかな。
●プチ情報…渡辺シュンスケさんはスネオヘアーの「スカート」にも参加していますのー。